2024年6月 泉州地域の感染症について

2024年6月頃の状況について、振り返ります。
データは、大阪府感染症情報センターで公表されているものを使っています。

目次

  1. RSウイルス感染症
  2. 咽頭結膜熱・・・のどの “アデノウイルス”
  3. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎・・・”溶連菌”
  4. 感染性胃腸炎
  5. 水痘
  6. 手足口病
  7. 伝染性紅斑
  8. 突発性発しん
  9. ヘルパンギーナ
  10. 流行性耳下腺炎・・・”おたふくかぜ”
  11. 急性出血性結膜炎
  12. 流行性角結膜炎・・・眼の”アデノウイルス”
  13. その他

以下、定点からの報告をまとめています。
「1週間に、1つの医療機関で、何人の報告があったか」ということですね。


第22 – 25週 (5/27 – 6/23) の状況

報告のある疾患の割合

3疾患が大多数です。

感染性胃腸炎 (32%)、手足口病 (29%)。溶連菌 (21%) 。

手足口病が増えてきてます。

1. RSウイルス感染症

流行ってはいますが、少し落ち着いてきている印象です。

当院でも、この時期、 0-5人程度でした。


2. 咽頭結膜熱

2023年は大流行しましたが、2024年は、落ち着いている印象です。
報告見る限り、1週間に1人、いるかいないか、というところですか。

当院では、最近、増えてきていました。

24週 (6/10 – 6/16)、25週 (6/17 – 6/23)、10人程度でした。

でも、爆発的な増加という感じはありません。


3. A群溶血性レンサ球菌咽頭炎

多いです。1週間に3人程度。

当院でも、同程度でした。だいたい、週に3人程度です。


4. 感染性胃腸炎

多い。1週間に6人くらい。
でも、警報レベルは、もっともっと多いところにあります。

当院でも、多いです。年中、胃腸炎が見られるという感じです。

だいたい10人以上は余裕に越えると思います。


5. 水痘

あまり流行ってほしくはない「水痘」ですけれど、比較的落ち着いています。

当院でも、週に1人、あるかないか、という感じ。

手足口病にまじって、ときどきあらわれるので、どきっとします。


6. 手足口病

大阪府全体では、警報レベルに達している「手足口病」。
泉州地域も、どんどん増えています。

でも、ピークになったか?と思っていました。


7. 伝染性紅斑
8. 突発性発しん

落ち着いています。伝染性紅斑は、なかなか見かけない。

当院でも、同じような感じでした。


9. ヘルパンギーナ

手足口病に似ている疾患ですけれど、ぜんぜん違いますね。少ないです。

当院でも同じような状態でした。

手足口病の初期をヘルパンギーナとしてしまうことがあるかもしれません。


10. 流行性耳下腺炎

ないですね・・・


11. 急性出血性結膜炎
12. 流行性角結膜炎

ともに、眼科からの報告。
流行性角結膜炎が、増えてきているのが心配。でも、第25週は、0だったようです。
これは、眼のアデノウイルス感染症です。

急性出血性結膜炎の報告は、ずっとゼロですね。


その他

13. マイコプラズマ肺炎

少しずつ増えてきていましたが、ちょっと落ち着いてきた感じがします。

当院でも、時々見かけていました。小学生から中学生にかけて、多い気がします。

ただ、第25週 (6/17 – 6/23) には、当院では落ち着いてきました。最近も、調べていますが、陽性者はあまり見られません。


(第25週 (6/17 – 6/23) の週報)

基幹定点把握疾患のマイコプラズマ肺炎は、2週連続で増加し、前週から19例増加の35例で、定点あたり報告数は1.94である。10~14歳では17例の報告があった。

大阪府感染症発生動向調査週報 (速報)

(第22週 (5/27 – 6/2) の週報)
基幹定点疾患であるマイコプラズマ肺炎は4週連続で報告数10を超えており、定点あたり報告数は0.94である。堺市ブロックでは11例の報告があった。今後の発生動向に注意が必要である。

大阪府感染症発生動向調査週報 (速報)

(第21週 (5/20 – 5/26) の週報)
大阪府の報告でも、「基幹定点疾患であるマイコプラズマ肺炎は3週連続で報告数10を超えており、定点あたり報告数は0.83である。前回の流行末期の2017年1月以来の状況であった。今後の発生動向に注意が必要である。」

大阪府感染症発生動向調査週報 (速報)

と過去には、報告されており、増加するのでは、と心配されていましたが、
今のところ、大丈夫そうです。

参考:大阪府感染症情報センター


14. インフルエンザ

2月頃、すごかったですけれど、その後は、落ち着いていて、今はほぼゼロに近いですね。

最近は、検査する機会もなくなりました。

海外からの旅行の方で、インフルエンザが見られるようです。