気になったことば(4)
おはようございます。
7月22日の産経新聞朝刊に、「なかなか、いいこと言うてるなー」って、興味深い記事があったので紹介したいと思います。
日本の研究支援
それは、中部大教授 山本尚 先生のことばです。「科学の視点から」って言うコーナー。
【「科学」の視点から】日本の研究支援は的外れ 研究者は「ばかのように夢中になれ」 中部大教授 山本尚 https://t.co/RcwzITXAMg via @Sankei_news
— Hama Kids Clinic (@Hama_Clinic) July 27, 2021
ところがいずれも、何年ごろにどんな技術を実現しようという目標を国が立て、それに対し「この指止まれ」と参加する研究者を募集する形をとっている。これではだめなのだ。
なぜかというと、こういったプロジェクトを立案する官僚は多くが文科系で、彼らが思い描く未来社会というのは、彼らが知り得る既存の研究内容や技術背景の範囲内だからだ。実際、未来ではなく現時点の社会ニーズに応える研究テーマばかり並んでいる。社会には快適なインパクトがもたらされた先にある未来を想像できていない。
なかなか、厳しいご指摘!でもそのとおり、とも思います。
国が用意してくれている研究費の予算。これも、3年とかが多かったなあ。でも、3年で結果が出せるのか?っていつも思ってた。
そして、
破壊的イノベーション創出というチャレンジングな目標を掲げながら、結局は、論文を書くための研究に堕してしまう。
これねー。大学で研究生活が長かったので、よく分かります。
論文、特に査読付きの英語論文は、業績になるんです。で、同期の中で、大学の中で、大学間で、もっといえば世界の中で、自分にどの程度業績があるのか、につながるんですよね。
だから、論文は必要なんですよね。
でも、「今まで見つからなかったことを新しく発見した!」から、論文を書く、のが理想。うん、ごもっとも。
ただ、「なにか論文がないと業績が上がらない!」という焦りから、「なにか論文を書かないと!出世できなくなるかも!研究費とれなくなるかも!研究費ないと研究できなくなる!!」ってなるのも現実・・・
彼らには、「そんなことをやっていて楽しいか」と問いたい。科学というものには、いとも鮮やかに世の中を変革してしまう美しさがある。研究者は、それを夢中になって楽しもうとする姿勢で仕事に臨まないとだめだと思う。私自身は、そういうやり方でないと毎日の活力が出てこない。
ひー!耳が痛いです!!
最後に、
研究者は科学ばかでいい。人から「あんた、あほちゃうか」と言われるぐらい夢中になって楽しんでこそ、いい研究ができる。
ただ、日本では面白いと思う研究をやり続けられる環境が整っているとは言い難い。特に年功序列の悪弊で、若い人が独立して研究に取り組めるチャンスが少ない。
わたしは、研究やってて楽しかったです。