【インフルエンザ】NHKの取材を受けました【デジタル医療】
こんにちは。
年末から年始にかけて、NHKの取材を受けてました。
テーマは、デジタル医療
NHKさんの番組で、「デジタル医療」のコーナーがあるみたい。そこで、当院に取材に来てくれました。1月末に、BS NHK プレミアムで放送される番組に、登場する予定です。
なぜ、取材を受けたのかっていうと、nodocaというデバイスが当院に入ったから。まだ、そんなに広まっていないデバイスなんです。大阪だと、nodocaが入っているのは、当院が最初のようですよ。
インフルエンザの検査
「デジタル医療」ってなんのこと??・・・って思いますよね。
実は、今までと違う、新しいインフルエンザの検査が、できるようになったんです。
インフルエンザって言うと・・・
- 40度とかの高熱が出はじめたから、病院へ行く。
- 病院で、鼻から綿棒を入れてもらって、ぐりぐりってやって、鼻水とってもらう。
- それで、インフルエンザか診断してもらう。
- ただ、熱が出始めとかに検査しても出ないこともある。
- 「検査が早いから陰性かも」って言われたりする。
- 次の日、もう1回検査のために病院いくことになることもあったりする。
- でも、病院では同じように熱が出てインフルエンザかもしれない人がたくさんいてて、
- 病院で診断してもらうのか、病院でインフルエンザをもらってくるのか、分からないような事態になることもあったり。
- あと、インフルエンザの治療は、熱が出て2日目以内に薬はじめたいのに
- 診断つくまでに時間かかり過ぎじゃない?ってこともあって
- で、診断ついたけど、もう薬飲む時期過ぎてるんじゃないの?っていう不幸なことになることもある
なーんてことが、数年前までは、「あるある」だった気がします。(今は、発熱外来で受診しにくい疾患になってることも)
nodoca(のどか)というカメラ
で、2022年12月に、新しいデバイスが発売されました。「nodoca(のどか)」っていうんです。
これ、なにするものぞ?そう思いますよね。でも、私が、年末この製品の説明を聞いたとき、「えっ!、すごいやん!」って思いました!!
のどの写真で、AI(人工知能)で診断できる
nodocaは、デジタルカメラみたいになってます。インターネットにつながってます。
nodocaは、
- 口を開けて、あーん、って言う感じ。
- のどの奥をあけると、先生が、nodocaで、のどの奥の写真を撮ってくれて、
- 連射撮影。写真撮影後、きれいに撮れた写真をnodocaがインターネットに自動でアップロード
って、してくれるデバイスなんですね。
私が何をしているかというと・・・
nodocaが使えると、医療従事者が、「インフルエンザかも?」って思ったときに、どうするのか、というと・・・
- 患者さんの話を聞いていて、熱や咳があったり、インフルエンザとの接触があったり、という情報を入手する。(問診)
- で、「これは、インフルエンザの検査しよう」って思う。
- いったん、nodocaの準備のために、診察室を離れる(患者さんに待ってもらう)。
- インターネットにつながってるパソコンで、nodocaのホームページにアクセス。患者さんの情報、熱、問診などの情報を入力する。
- 次に、綿棒じゃなくて、充電中のnodocaを持って、診察室へ戻る。
- 口を開けてもらって、nodocaで、のどの奥の写真を撮る。いい写真がAIで自動で認識され、nodocaのホームページに自動的にアップロードされる。
- パソコンの前に戻り、nodocaのホームページで、「インフルエンザ診断」というボタンを押す。
- 数秒で、結果が判明する。
って、なるんですね。
じっさいに活躍するのは、もう少し先になるかも?
いやー、綿棒使わなくてもいいって、すごい!って思ってしまった。
小児科やっていて、感染症の患者さんの診察をしていると、
- 診察室に入った瞬間から、「鼻するん?」とか「綿棒いやや・・・」とか言われる。
- それまで落ち着いていたのに、鼻の検査(綿棒の検査)と判明した瞬間、大暴れになる。
- 検査するのに、お父さんやお母さん、看護師さん、など、多くの人手が必要に。当然、時間もかかる。
- 感染しやすい疾患だと、その場にいる人、全員感染してしまうのではないか?というリスク。
- こども本人も、鼻から出血したり、泣きすぎて吐いてしまったり、と、とにかく大変
という感じ。
もちろん、すーっと、診察が終わることもあるんですけれど、トラウマになっているお子さんも多い。当院に来る途中から、ため息交じりの患者さんもいるとか、聞くし。
あるある、ですね・・・
nodocaは綿棒使わなくてもいい、ってそうなんですけれど、ただ、口を開けてもらうのも、けっこう大変なのです。大きなお子さん、もしくは、小さな赤ちゃんは大丈夫としても、1 – 6歳くらいは、のどを開けてもらって所見を取るのも大変です。
なお、年末に、nodocaデバイスに少し不具合が発見されたもよう。実臨床で、バリバリ活躍するのは、もう少し先かもしれないですね。
でも、「綿棒なくて、発熱後、すぐに診断」ができるのは、いいよね
nodocaは、のどの写真をスムーズにとれる人にとっては、いいですよね。10歳超えた頃の年齢とか。
だって、
- 熱が出始めでも、すぐに診断可能。(明日再検査に来てね、がない)
- すぐに治療できるチャンスが得られる。
- 綿棒なくても診断できる。痛くない。
ちなみに、nodocaで、ちゃんと診断できてるの?って思いませんか?私は思いました。大丈夫。綿棒の検査と同じ程度で診断できるようですよ。安心です。
アイリス「nodoca」のホームページは、こちら。